IVYXON / 著名投資家の保有銘柄 / 日本の機関投資家13F名鑑
JAPAN'S 13F FILERS ・ SEC EDGAR

日本の機関投資家「13F名鑑」— 日本からSECに出ている50超の提出書類

Form 13Fは米国の開示制度ですが、提出義務は国籍ではなく「米国上場株を1億ドル超持っているか」で決まります。だから日本からも、農林中央金庫、大手生保、メガバンク、トヨタ自動車、ソフトバンクグループ、そして10兆円大学ファンドまで、50を超える機関が四半期ごとにSECへ保有明細を提出しています

中身は千差万別です。三菱UFJの13FはMorgan Stanley 1銘柄だけで$62B。日本郵政はAflac 1銘柄のみ。トヨタの筆頭は空飛ぶクルマのJoby。ETFに徹する機関もあれば、個別株を自前で選ぶ地銀もあります。このページはEDGARの公開データから「見どころ」だけを日本語で名鑑化したものです(数値は2026年Q1〜Q2提出分の混在、四捨五入)。

日本の13F提出機関
50超
EDGAR所在地コード基準の全数
最大の提出者
$154.5B
三井住友トラストグループ
「1銘柄だけの13F」
2機関
三菱UFJ FGと日本郵政
データ基準
2026年
Q1〜Q2提出分(機関により混在)

名鑑 — 主要20機関の規模と見どころ

機関13F資産銘柄数見どころ
三井住友トラストG$154.5B多数邦銀系で最大の提出者。信託・アセマネの運用が丸ごと乗る「巨艦」。
三菱UFJ FG$62.1B1Morgan Stanley 3億7,709万株のみ。2008年の危機時出資が18年経ってもそのまま台帳に載り続ける、日本勢で最も有名な「1銘柄13F」。
三菱UFJ信託$40.6B1,721グループの運用サイド。こちらは超分散のインデックス的ポートフォリオ。
JA共済連$13.0B共済マネーの米国株運用。存在自体があまり知られていない大口。
ソフトバンクG$11.4B筆頭はIntel $3.8B。T-Mobile、倉庫ロボのSymboticも。投資会社の顔がそのまま出る。
農林中央金庫$8.6B588SPY筆頭のETF・大型株運用。外債で巨額損失を出した後も米株側は静かに継続中。
日本生命$6.0B5Corebridge $3.5B(AIGから約2割取得)とPrincipal $2.0B。戦略出資だけの13F。
日本郵政$6.0B1Aflac 5,090万株のみ。2019年の資本提携がそのまま1行の13Fに。
三井住友FG$4.9B203Ares $1.5B・Jefferies 925万株・Polestarなど、資本提携の見本市。
JST(大学ファンド)$4.8B10兆円大学ファンドの米国株部分。全量ETFで淡々と運用。
住友生命$4.3B282分散型。米国現法は2000年に提出を終え、本体名義で継続。
第一生命保険$3.5B464NVDA・AAPL・MSFT筆頭のインデックス的運用。HD名義は2025年Q3で停止し保険会社名義に。
MUFG Bank(銀行本体)$3.0BUS Bancorp $2.3BとGrab。FG名義(モルスタ)とは別口。
明治安田生命$2.9B224本体・AM子会社・米国現法の3本立てで提出する几帳面さ。
トヨタ自動車$2.4B筆頭は空飛ぶクルマのJoby $1.0B。Grab、Uberも。モビリティ出資の台帳。
富国生命$1.7B2562021年からPalantirを13Fに載せ続けた、日本勢の隠れた先行組。
Sompo AM$609M177グループのAM子会社。有名なSOMPO本体のPalantirはここには載らない(下記参照)。
みずほ銀行$369M4ETF+CME株のみの最小構成。FG名義は2019年に提出終了。
群馬銀行$319M31地銀のもう1つの提出者だが全量ETF。2025年Q3を最後に提出が途絶えている。
伊予銀行【特別企画】$281M35個別株を自前で選ぶ唯一の地銀。GOOGL・MSFT筆頭、18四半期連続提出。詳細は特別企画ページへ。

数値はSEC EDGARの各機関の直近提出分(2026年Q1〜Q2、機関により対象四半期が異なります)。「—」は本ページでの集計対象外。ほかに光通信、楽天証券、SBI証券、レオス・キャピタルワークス(ひふみ)、野村アセットマネジメント、アセットマネジメントOneなども提出しています。

「1銘柄だけの13F」— 戦略出資の台帳として

13Fと聞くとバフェットのような銘柄選択を想像しますが、日本勢で最も金額が大きい2つの13Fは、どちらもたった1銘柄です。三菱UFJ FGのMorgan Stanley(2008年の金融危機時に約90億ドルを出資した歴史的ディール)と、日本郵政のAflac(2019年の資本提携)。運用ではなく「動かせない戦略出資」が、四半期ごとに律儀に開示され続けている形です。含み益の観点では、モルスタ出資は日本企業による海外出資として屈指の成功例になっています。

事業会社の13F — トヨタとソフトバンクG

金融機関でなくても、米国株を1億ドル超持てば13Fの提出者になります。トヨタ自動車の13Fは筆頭が空飛ぶクルマのJoby Aviation($1.0B)で、Grab、Uberと続く「モビリティの未来への出資一覧」。ソフトバンクグループはIntel $3.8Bを筆頭にT-Mobile、倉庫ロボティクスのSymboticと、投資会社としての顔がそのまま並びます。決算資料より生々しい「本音の出資リスト」が見える場所です。

提出していない有名どころ — GPIF・SOMPO・かんぽ

逆に「ありそうで無い」13Fもあります。GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)はEDGARに登録すらありません。米国株運用が外部委託で、提出義務は運用裁量を持つ受託運用会社側にあるためです(代わりにGPIF自身が年次で全保有銘柄を公表しています)。SOMPOホールディングス本体も一度も13Fを出していません——有名なPalantir大量保有は大株主報告(SC 13G)で開示されたもので、2020年末に7.3%、2021年末に4.3%へ低下して5%を割って以降、SEC書類では追跡できなくなりました。かんぽ生命も提出歴ゼロです。「13Fに無い=米国株を持っていない」ではない、という良い教材です。

⚠ この名鑑の読み方・注意点

あわせて読みたい

PR

米国株5,000銘柄以上に対応、松井証券なら24時まで取引可能

松井証券 口座開設はこちら →

本記事は米SEC(証券取引委員会)EDGARに公開提出された各機関の開示書類を基に、当サイトが整理した一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入・売却や特定機関のサービスを推奨・勧誘するものではありません。数値は各機関の直近提出分に基づく概数で、今後の提出により変わります。記載機関と当サイトの間に提携関係はありません。投資に関する最終判断はご自身の責任で行ってください。

出典:SEC EDGAR(各機関のForm 13F-HR、2026年Q1〜Q2提出分。所在地コードによる全数列挙に基づく)。年1〜2回を目安に更新予定。